「トイレを使おうと思ったら、封水がなくなっていて悪臭が漂っている…!」そんな経験をしたことはありませんか?トイレの封水は、排水トラップ内に溜まっている水のことで、下水の臭いや害虫の侵入を防ぐ役割を持っています。しかし、何らかの原因で封水がなくなると、トイレの快適さが損なわれてしまいます。 まず、封水がなくなってしまったときの応急処置として、一番簡単なのは「トイレの水を流すこと」です。通常、トイレの水を流せば、排水トラップに新しい水が溜まり、封水が復活します。しかし、一度水を流してもすぐに封水がなくなる場合は、別の原因が考えられるため、次のステップで詳しくチェックしてみましょう。 もし、長期間トイレを使用していなかった場合は、「封水の蒸発」が原因である可能性が高いです。この場合、水を流すことで簡単に封水を復活させることができますが、またしばらく使用しないと同じことが起こる可能性があります。そのため、使用しないトイレには、便器にラップをかぶせて水の蒸発を防ぐか、定期的に少量の水を流すことで封水を維持することができます。 次に、「負圧による封水の吸い上げ」が原因である場合は、排水管内の空気の流れをスムーズにすることが重要です。例えば、ほかの排水口(キッチンや洗面台)で大量の水を流した際に、トイレの封水が吸い上げられることがあります。この場合、一度すべての排水口で少量の水を流し、排水管内の圧力を安定させると改善することがあります。また、頻繁に封水がなくなる場合は、排水管の通気弁が正常に機能しているか点検してみましょう。通気弁が詰まっている場合は、清掃することで改善されることがあります。 さらに、トイレのリフォーム後や配管工事の後に封水がなくなる場合は、「排水トラップの破損」が疑われます。この場合は、DIYでの修理が難しいため、専門業者に相談し、必要に応じて部品の交換や修理を行うことが必要です。 封水を長持ちさせるための予防策としては、定期的にトイレを使用することが最も効果的です。特に、別荘や空き家など、長期間使わないトイレは、月に一度程度でもいいので水を流しておくことで封水を維持できます。また、トイレの通気口を清掃することで、排水管内の空気の流れを安定させ、封水の吸い上げを防ぐこともできます。