トイレを使っていないときでも、「ブーン」という低い音が聞こえることがあります。このような異音が発生すると、「故障ではないか?」と不安になるかもしれません。実は、この音の原因にはいくつかのパターンがあり、放置するとトイレのトラブルにつながることもあります。 まず、最も多い原因のひとつが「ウォシュレットの作動音」です。温水洗浄便座(ウォシュレット)は、使用後にノズルを洗浄したり、タンクに水を補給する際に内部のポンプやヒーターが作動します。このとき、「ブーン」という振動音が発生することがあります。通常は数秒から数十秒で音が止まりますが、長時間続く場合や、今まで聞こえなかった音が突然発生した場合は、ウォシュレットのモーターや電源部分に異常がある可能性があります。まずは、コンセントを抜いてリセットし、再び電源を入れてみましょう。それでも改善しない場合は、メーカーに問い合わせるか、修理を検討するのがよいでしょう。 次に、「給水管の水圧の変化による振動」も異音の原因となります。トイレのタンクには水を供給するための給水管が接続されていますが、水圧が急激に変化すると、管内の空気が振動し、「ブーン」という音が発生することがあります。特に、マンションやアパートでは、ほかの部屋で水を使ったときに水圧が変わり、トイレの給水管に影響を与えることがあります。この場合は、止水栓を少し閉めて水圧を調整すると改善されることがあります。 また、「タンク内のボールタップやフロートバルブの劣化」も原因のひとつです。トイレのタンクには、水を制御するための部品がいくつかありますが、それらが経年劣化すると正常に機能しなくなり、水が不安定に流れることで「ブーン」という振動音が発生することがあります。この場合は、ボールタップやフロートバルブを交換することで解決できることが多いです。 さらに、「排水管の共鳴」も異音の原因になることがあります。特に、マンションやアパートのような集合住宅では、建物全体の配管を共有しているため、水の流れが共鳴して振動音として聞こえることがあります。これは特に夜間や静かな時間帯に気になりやすく、排水の勢いを調整することで改善されることがあります。