浴槽交換を機に浴室全体のリフォーム
浴槽にひび割れや変色が目立ち始め、交換を検討している。もしご自宅の浴室が、タイルやモルタルでできた在来工法の場合、それは浴槽単体の交換だけでなく、浴室全体を最新のユニットバスへリフォームする絶好の機会かもしれません。在来工法の浴室で浴槽だけを交換する工事は、実は思った以上に大掛かりで難しい場合があります。浴槽が壁や床に埋め込まれ、タイルで固められていることが多く、浴槽を撤去するためには周囲の壁や床を広範囲にわたって解体する必要があります。そして、新しい浴槽を設置した後、解体した部分を元通りに補修する左官工事やタイル工事が必要となり、結果的に費用も工期もかさんでしまうのです。さらに、古い在来工法の浴室は、目に見えない部分で防水層が劣化していたり、土台が腐食していたりするリスクも抱えています。そこで、浴槽交換をきっかけに、浴室全体をユニットバスに交換するという選択肢を検討する価値は大いにあります。ユニットバスへのリフォームには多くのメリットがあります。まず、防水性の高さです。工場で一体成型されたパーツを組み立てるため、水漏れのリスクが格段に低くなります。次に、断熱性の向上です。壁や床、天井に断熱材が組み込まれているモデルが多く、冬場でも暖かく、ヒートショックの予防にも繋がります。お湯も冷めにくくなるため、光熱費の節約効果も期待できます。また、清掃性の高さも魅力です。汚れがつきにくく、カビが発生しにくい素材や、溝の少ないデザインが採用されており、日々のお手入れが格段に楽になります。浴槽交換に数十万円の費用をかけるのであれば、もう少し予算を足して、暖かく、安全で、掃除も簡単な快適空間を手に入れる方が、長期的に見ればはるかに高い満足度を得られるかもしれません。